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このブログを始めた理由|VIVANTに人生の何かを持っていかれた話

2026.7.20 公開

このブログを始めた理由

はじめまして。「コウサツノート」を書いているロイといいます。普段は店舗のデザインの仕事をしています。ドラマの専門家でも、ライターでもありません。ただの、ノートを取りながらドラマを観てしまった男です。

日曜21時に、仕事の頭が止まった

2023年の夏のことです。日曜の夜だけ、仕事の頭が完全に止まる、という現象が起きていました。原因は『VIVANT』です。

デザインの仕事をしていると、日曜の夜は「明日からの段取りを考える時間」になりがちです。それが、あの夏だけは違いました。21時になるとテレビの前に座り、22時に放送が終わると、今度は録画を巻き戻しはじめる。気づけば0時を回っている。翌朝の打ち合わせのことは、正直あまり考えていませんでした。

何に魅了されたのか。3つあります

ひとつ目は、情報の設計です。 僕は職業柄「設計されたもの」に反応してしまうのですが、VIVANTの第1話は異常でした。画面に映るもの、登場人物の何気ない一言、カメラが一瞬だけ抜くカット。そのすべてが、何話も先で意味を持って返ってくる。「あれ、この描写さっき見たぞ」が毎週起きるドラマは、そうありません。伏線という言葉は使い古されていますが、あれは伏線というより「情報の建築」でした。どの柱も飾りではなく、構造を支えている。

ふたつ目は、画面に嘘がないことです。 大陸の風景も、砂埃も、街の雑踏も、セットの書き割りでは出ない質感で撮られていました。店舗デザインの仕事では「本物の素材は嘘をつかない」とよく言うのですが、あの画面はまさにそれで、映像の説得力が物語の説得力を底上げしていました。

みっつ目は、世界観の統一です。 ロゴ、タイトルバック、劇伴、色彩。すべてがひとつのトーンで貫かれていて、デザイナーとしては嫉妬に近い感情がありました。「世界観を作る」とはこういうことか、と仕事のノートにまで書いた記憶があります。

最終回のあと、手元に残ったもの

最終回を観終わったとき、手元に残ったのは感想ではありませんでした。「大量の未回収メモ」です。

あの人物の正体はわかった。あの組織の目的もわかった。でも、あの言葉の意味は? あの40年前の因縁は? あのラストシーンの直後、何が起きる? ——ノートには、二重線で消せた謎より、消せずに残った謎のほうが多かったのです。

ドラマでノートを取ったのは人生で初めてでした。そのノートを3年近く、捨てられずにいました。

続編が来る。だから始めた

その続編が、ついに放送されます。今度は半年間、2クール。前作でノートに残った謎が、これから毎週動き出すわけです。

一人でメモを取るのは、もうやめることにしました。ちゃんと整理して、公開する。それがこの「コウサツノート」です。名前のとおり、これは僕のノートの公開版です。きれいな正解を並べる場所ではなく、事実を整理して、考えて、間違えて、また考える場所にしたいと思っています。

このノートの約束事

考察を名乗る以上、ルールを最初に決めておきます。ここが一番大事なところです。

その1: 事実と考察をはっきり分けます。 放送や公式発表で確認できることは「事実」として、出典つきで書きます。僕の推測は、必ず赤い「考察」の印がついたブロックの中だけに書きます。読んでいて、どこまでが本当でどこからが推測か、迷わないようにデザインしました。これはこのブログの機能であると同時に、読んでくださる方への礼儀だと思っています。

その2: 外れた予想は消しません。 予想記事は、放送後に必ず答え合わせを追記します。当たったら喜び、外れたら外れたと書きます。予想が外れた記録も、リアルタイムでこのドラマを楽しんだ証拠だからです。あとから答えだけ知るのと、毎週予想しながら観るのとでは、面白さがまったく違います。

その3: 毎週、データを積み上げます。 伏線・人物・時系列・用語は、記事の中に埋もれさせず、一覧ページとして毎週更新し続けます。半年後、このサイトが「VIVANT2について調べたいことが全部ある場所」になっているのが目標です。

デザイナーがドラマを観ると、こうなる

もう少しだけ、職業病の話をさせてください。

デザインをするとき、僕がいちばん時間をかけるのは「コンセプト」です。色や素材を決めるのは最後の工程で、その前に「この空間は誰に、何を、どんな体験として届けるのか」を決める。ここが曖昧なまま作った店は、どれだけ内装が綺麗でも長続きしません。

VIVANTのすごさは、まさにここでした。あのドラマには「見せたいもの」が先にあって、脚本も、キャスティングも、ロケ地も、音楽も、ぜんぶがそのコンセプトの下に整列している。だから10話観終わったあとに、1本の太い線が残る。部分の面白さではなく、全体の設計で殴ってくる作品でした。

このブログも、同じ作り方をしています。先に決めたコンセプトは「事実と考察を、わけて楽しむ」。デザインも、記事の構成も、更新の仕方も、ぜんぶこの一行に従わせます。ドラマの設計に敬意を払うなら、それを語る場所も設計されているべきだと思うからです。

放送まで、あと少し

放送開始までの1週間、毎日1本ずつ「予習」の記事を出していきます。前作の振り返り、人物整理、未回収伏線の総ざらい、そして続編の予想。どこから読んでもわかるように書きます。

日曜21時。一緒に沼に落ちましょう。


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